人間の生物学

東北大学教授 理学博士 菊地俊英 著
『人間の生物学 改訂版』
並製 A5判 P240
本体2600円+税

本書は、人類という運命共同体の姿を、過去から現在、さらには将来の問題に至るまでライフサイエンス(生命科学)の観点からとらえ直し、眺望しようと意図されたものである。日頃、生物学になじみの薄い工学系・文科系の学生、一般の方々にもよくわかり、親しめるよう身近なトピックスを豊富に取り上げて考察した。教科書としてのみならず、一般教養書としても好適のユニークな生物学読本。

目 次

1 生命の誕生(生命はどこから 生命をつくる元素 他)
2 気候と人類の適応(体温はなぜ37℃か 人種と環境 他)
3 ガリバーと小人の生理学(動物のサイズとエネルギーの収支 他)
4 DNAに刻まれた情報(遺伝子情報を運ぶウイルス 他)
5 免疫とアレルギー(体の防衛 免疫寛容とクローン選択説 他)
6 ペストの時代(ライ ペスト 梅毒)
7 ジェンナー以後…ワクチンの歴史(黄熱ワクチン 他)
8 サルバルサンからペニシリンまで(梅毒とサルバルサン 他)
9 マラリアの文明史(悪い空気 マラリアの媒介者 他)
10 ホルモンの世界(インシュリン以後 コーチゾンの発見 他)
11 ガンの謎(発ガン因子 人口ガンをつくる 他)
12 薬禍と重金属中毒(水銀・鉛・カドミウム中毒 他)
13 心の病い(精神病 フロイトの世界 ストレス 他)
14 遺伝病の将来(染色体異常による遺伝病 他)
15 人口と食糧のバランス(マルサスの予言 ビタミン欠乏症 他)
16 栽培植物の起源(栽培植物の発祥地 栽培植物の特徴)
17 家畜の運命(家畜の発祥地 家畜の特徴 他)
18 発酵食品(ワインと酒 パンをつくる人 他)
19 米と肉の栄養学(タンパク質は不足しているか 他)
20 匂いと食習慣(花と蜂蜜の国 カビとお香の国)